コラム:【競馬は波乗り】
10月の勝負は第一週で終わっており、また、今週は読者の方からの質問もなかったので、競馬コラムをUPします。
今日10月17日のニュースでアメリカのグリーンスパン前FRB議長が今回
の金融危機を「100年に1度の津波」と評していました。
この混乱の基を作った張本人がこのような言葉を平然と述べるのには閉口しま
すが、張本人の言葉だけに普通のエコノミストの言葉以上に恐ろしさを感じます。
あれだけ世界の富が集中していたアメリカでさえ、バブルが崩壊するときとい
うのはあっという間です。
この急激な下落を乗り切った投資家が何人いるのかは分かりませんが、一切マ
イナスを出さなかったという人はあまりいないのではないかと思います。
一定のラインを超えたら自動的に売るという売買ルールを設けて市場に参加し
ているシステムトレーダーでも急激なマイナスの波は不可避です。
このマイナスの波を完全に避けることが出来たという人は、恐らくたまたま資
金を現金に換えていたという人ぐらいでしょう。
・古くはオランダのチューリップバブル
・1990年代の日本のバブル景気
・2000年代のアメリカのバブル景気
歴史を振り返ると、永遠の繁栄などない、永遠に勝ち続けることはないのだな
ぁと実感します。
ただし、これは一方で朝の来ない夜はないという反対の事象も暗示しており、
悪いときもあれば良いときも必ず訪れます。
今が「100年に1度の投資のチャンス」であるとも言えます。
秋のGI、JpnIシーズンにこんなことを書いている競馬サイトは当サイト
だけだと思うのですが話を競馬に戻すと、
私は常々
「競馬は波乗り」
だと考えています。
競馬に限らず株式、不動産、外国為替など色々な投資商品の全てが波乗りです。
いかにプラスの波に乗り、いかにマイナスの波に呑み込まれないようにするか。
100戦100勝の投資家などいないのですからプラスの波でおおきく稼ぎ、
マイナスの波でいかに少ないマイナスに抑えるか、ここがあらゆる投資商品に
おける最大の勝負の分かれ目なのです。
【複勝○×表で見えてくる波の形】
下の表は今年2008年1月5日(日)の中山競馬場の複勝成績表です。
5分間この表を眺め、この表を見たあなたの感想をいくつか上げてみてください。
あなたは上の表を見てはどう思いましたか?
・複勝は配当が低いなぁ
・単勝1番人気の払い戻しは150円以下ばっかりだなぁ
・データマイニング予想1位が結構連敗しているな
・データマイニング予想3位の払い戻しは結構高いな
などなどいろいろ感じることはあったかと思います。
私がこの表を見て一番に感じたことは、
「単勝オッズ2番人気の的中率の低さ」
です。
単勝オッズ2番人気は、この日わずか2Rしか的中しておらずその的中率は、
2R/12R=16.6%
単勝オッズ2番人気の複勝率は約50%程度なので、この16%という数字はか
なり低いものといえます。
平均へ回帰することを考えると、次の日の的中率は50%以上の確率が高いの
ではないかと推論することが出来ます。
平均への回帰(へいきんへのかいき、または平均回帰、回帰効果)とは、1回
目の試験結果が偏っていた(特別に良かった、悪かったなど)対象について2
回目の試験結果(時間的には逆でもよい)を調べると、その平均値は1回目の
測定値よりも1回目全体の平均値に近くなるという統計学的現象をいう。
出典:ウィキペディアより
というわけで、下の表は翌日(翌週)1月12日(土)の中山競馬場の複勝成
績表です。
いきなり1R配当470円のクリティカルヒット!
6R/12R=50%
私の推論通り、50%の的中率で単勝2番人気の普段の実力が発揮された一日でした。
これを基にルールを考えると、
「的中率が30%を切るような日の翌日はその予想家の予想に乗れ!」
ということになります。
一見意味が分かりませんが(笑)
ようするに、
12R中2R以下しか的中しなかった翌日は、その予想家の予想を基に金丸法
で勝負するのです。
ちなみに、この日データマイニング3位が2Rしか的中しておらず、的中時の
平均配当も150円と低めです。よって、このルールでは翌日はデータマイニ
ング予想3位で勝負することになります。
翌日1月13日のデータマイニング予想3位の結果は(○×表省略)、
5R/12R的中(的中率41.6%)
的中時平均配当236円
となかなかの成績でした。
このように○×表を眺めていると色々なアイデアが沸いてきます。
私は複勝○×表は株式投資におけるチャート表のようなもの
と考えています。
「競馬は波乗り」
プラスの波に乗るにはどうしたらよいのか?
マイナスの波を避けるにはどうしたらよいのか?
複勝○×表は宝のチャート表です。
ぜひ複勝○×表を使って競馬の波を乗りこなしてください。